同じ400枚の写真と、同じ一枚の顔を渡しても、出来上がる二つのフォトモザイクアートは、似ても似つかないことがあります。片方は輝いていて、一つひとつのタイルが、近づいて読みたくなる本物の写真。もう片方は、薄いお茶に浸したような、のっぺりした同じ色合いが全体にかかっています。同じ写真、同じ大きさ。なのに、まるで別の仕事です。その差は、ほんの数か所の判断で決まります。しかもそのほとんどは、仕上がりを目の前にするまで見えません。それが何なのか、お話しします。
色を合わせるか、上から塗るか
モザイクアートの肝は、どの写真をどこに置くか、です。出来のいい仕組みは、元の絵を小さな区画ごとに読み取り、その色にいちばん近い写真を、手持ちの中から探し出します。小さな正直な判断を、何千回も。そうして離れて見える絵は、まるごと、送っていただいた写真でできています。
近道は、その大半を省きます。ざっくり組んだ上に元の絵を薄く重ね、本来は色合わせでこなすはずの仕事を、色の膜に肩代わりさせる。速くて、ごまかしも効きます。その代わり、モザイクアートを作る意味そのものを手放すことになります。近づけば、どの写真にも同じ色が乗っているのですから。モザイクアートは、写真で組み上げるもの。上から塗りつぶすものではありません。

切り抜きの賢さ
どの写真も、正方形にしなければなりません。その正方形をどう選ぶかに、品質が驚くほど隠れています。雑なやり方は、写真の真ん中をそのまま取ります。花ならそれでいいのですが、人だとうまくいきません。顔は、スナップのちょうど真ん中には、めったにないからです。結果、額と顎ばかりで目の切れたモザイクアートになります。出来のいい仕組みは、先に顔を見つけ、その周りに正方形を取ります。この一手をタイル一万枚ぶん積み重ねると、「誰だか分かる顔の壁」と「惜しい顔の壁」ほどの差になります。

解像度は、仕様ではなく判断
モザイクアートは近くで読むものです。だから仕上がりデータには、刷る大きさでタイルが崩れないだけの情報が要ります。小さく書き出せば、大きく刷った瞬間にタイルはブロックへ溶けます。ここに裏技はなく、あるのは画素数だけ。仕上がりデータの大きさを聞いて、ポスターより大きく刷るなら、なるべく大きい数字を選んでください。
枚数より、ばらつき
モザイクアートは区画の集まりで、どの区画にも色の合う写真が要ります。写真が少なすぎると、同じ顔が使い回され、絵は壁紙のように繰り返しはじめます。とはいえ、ただ多ければいいわけでもありません。同じソファ、同じ照明で撮った四千枚より、別の日・別の部屋・別の季節で撮った四百枚のほうが、色の幅は広くなります。色合わせが本当に頼りにするのは、その幅です。ばらつきは、どこも宣伝しない、静かな材料です。
良し悪しは、近づけば分かる
ここまでの話は、ぜんぶ一つの確かめ方に行き着きます。私たちのものも含めて、どこの仕事でも試せます。本物の仕上がったフォトモザイクアートの、原寸の拡大画像を見せてもらってください。良い仕事は、ひと目で分かります。タイルは紛れもなく、ご自分の写真。顔は欠けず、色はそのまま。粗い仕事も、同じくらい早く知れます。のっぺりした色、切れた頭、ディテールの溶けたブロック。離れて見た絵は、小さな画像ならいくらでも良く見せられます。拡大画像は、嘘をつきません。

サービスそのものを見比べている段階なら、選び方をまとめたガイドが役に立ちます。どちらにしても、見るべきは拡大画像で、宣伝ページではありません。